「闇に閉ざされた歴史」

〜「BLUE SEED 音楽編 VOL.1」tr.10〜
大阪の川井ファンは週末にお花見をするそうな。
http://d.hatena.ne.jp/monmommm/20050414#p1
花見のBGMにはピッタリなのがこの曲だと思うが、いかがだろうか。
攻殻機動隊」「イノセンス」など、海外で高い評価を受けている川井和風サウンド。“日本の美”を求める海外の方々には、民謡ボイスよりも、ぜひこの曲を推したい。たしかに「謡」シリーズは素晴らしいが、一般的な日本のイメージである“寿司”“忍者”“芸者”の匂いがしすぎる嫌いはある。しかし「闇に閉ざされた歴史」は、そういった過去の歴史を内奥しつつ“現代の日本のイメージ”として自然に感じられる奥深い曲だ。
イントロのピアノのマイナーメロは琴を思わせる。四七抜きなどの日本独自の音階ではないが、近いものを感じられる。そしてビシッとしたドラムとベースに乗せて始まる笛系サンプリングのメロ。ビル群をバックに桜吹雪が舞い散るような、“今の日本”の景色がここにある。間奏でまたピアノメロを繰り返した後の二巡目の主旋律はお得意のストリングスに交代、更なる盛り上がりを見せる。そしてまた同じピアノメロをリピートしながらフェードアウトしていく。なんとも絶妙なこの雰囲気がたまらない。
花見は今週末がラストチャンス。ぜひこの曲をBGMに花見をお楽しみあれ。