「神魔出現」

〜「吸血姫 美夕 音楽編」tr.6〜
初期の川井サウンドでかなり好きな曲のうちの一つ。強烈なベースに、か細いメロディのギャップというのは、「OVA美夕」の特徴か。要所要所に入る“じゃんじゃん”というフレーズが日本の鈴の鳴らし方っぽくていい感じ。この部分、ベースやパーカッションなども含め、すべてのパートが付いてくるのでかなりの爽快感がある。
ただの繰り返しで終わらない後半部分も大好きだ。“じゃんじゃん”のかわりに“ちゃちゃん!”と入るピアノの切り返しもいいし、その直後大胆に入ってくる低い唸りも強烈だ。それでいてバランスを崩すことなく、不気味さと神々しさを保っている。川井憲次独特の“和の世界”の原点を存分に味わえる一品と言えるだろう。