「Blue A Type」

井上喜久子 Merry Fish〜Music & Photo Bookより〜
声優モノを敬遠していると見落としてしまうアルバムがある。このアルバム、内容はインストなのに、声優コーナーに置いてあるのだ。しかも写真集と一体になっているため大きさも普通のCDの2倍近く。売り場でも変な位置に置かれている場合が多い。
ジャンルはイージーリスニング。枕詞には「極上の」と付けたいところ。アルバムには朝から夕方をイメージして描かれた数曲が収録されている。この「Blue A Type」は「朝」の曲だろう。そう、自分の大好きな「朝の曲」。
イントロはピアノ。眩しい朝陽が差してくるようなイメージ。そしてボサノバのリズムに乗せてフルートがさわやかに鳴り響く。「あー、起きなくちゃ」って感じにさせられる。実際、自分はこの曲をよく目覚ましに使っている。中間にサックスの間奏を挟むが、メインは徹底してフルート。
川井憲次のフルートといえば、パトレイバーの「Diamond Flight」が思い浮かぶ。あっちが「都会のフルート」なら、こっちは「海辺のフルート」といったところか。そんなビジュアルイメージの強い曲だ。