ひとりごと。

別に管弦楽の知識がないからって、楽団を使ってはいけないということはないと思う。
そのこととは別に、川井さんの場合、意図的に本来の楽器演奏法とは違う弾き方で新しい音作りを模索したりしているんですよね。
作曲というものは、音楽史で培われたロジックに沿えば、作りやすいし、聴きやすいということはあっても、「沿わなければならない」という決まりはないはず。(とくに劇伴というものは)
ちょっとテーマが違うけど、『リング』なんて楽器を破壊する勢いで弾かないと、あの音は出せないんだから。「楽器を壊す演奏法」が正しいか正しくないかということではなく、「その音が欲しい」からそういう奏法になった、ということで。
攻殻』の民謡コーラスだってそう。
そうやって、これまで川井さんは様々な楽器(声楽含む)を固定観念に囚われずに試行錯誤を繰り返し、新たな音を開拓してきたのだから。
それに、もしかしたら100年後、「川井節」がロジックとして解析されて、作曲法に取り入れられてるかもしれないじゃない?
結局音楽史なんて、そんなことの繰り返しじゃないのかな。