「ネクサス -Final Fight-」

〜「ウルトラマンネクサス オリジナル・サウンドトラック」tr.45〜
「ネクサスのテーマ」をモチーフにした戦闘曲は3曲。「ネクサス -Heroic-」は“戦闘開始のテーマ”、「ネクサス -Dash-」は“絶好調のテーマ”、そしてこの「ネクサス -Final Fight-」は、いわゆる“ネクサス・ピンチのテーマ”といったところか。なんか最近の「ネクサス」は姫矢くんがボロボロなので、この曲ばかりが流れる。
ライナーにもある通り、川井憲次のイメージするウルトラマン像は“金管楽器”。この曲ももちろん主旋律はトランペットだが、前2曲と同じ旋律のはずなのに、とても哀しく聴こえる。なにせ前2曲と違い、伴奏のコードがBメロに行くまで同コードで進行するため躍動感が皆無なのだ。そりゃあもう、足取り重たくなる訳で。イントロのストリングスからして“だーめーだーわーつーかーれーたー”ってくらい悲壮感が漂っている。前2曲との決定的な違いがBメロ。前2曲はアレンジこそ違えどBメロは同じメロディーだったが、この「-Final Fight-」はBメロのメロディそのものが違う。トランペットに付き添うストリングスも、前2曲ではネクサスに加勢するような雰囲気だったのに対し、「-Final Fight-」ではまるで死神のように冷たく鋭く寄り添ってくる。同じ楽器でよくぞここまで、といった仕上げ方だ。
とにかく姫矢くんは世間一般で言うところの“もうだめぽ”みたいなので早くご退場願って、次なるデュナミストの戦いに移行し、BGMには「 -Heroic-」と「-Dash-」をバンバン流してスカッとさせて欲しいものである。